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2019.8.18 -
私は日本に存在する数百の有人島の一つに生まれ育ちました。
島の風土や土着観念の中に生きる日々を経て、私たちは生き物として人として個でありながらも、島の構成要素の一つである、という思いに至りました。
そのような存在として、脈々と受け継がれてきた時代の先頭の、いま自身の身体を通過したものたちを自身の了解を以って描くこと。
そうすることで、史実では捉えきれない「島の姿」を掬い取ること。
それが語り部としての役割を果たし、漂流しながら各地各世代に散らばる同朋へ届くこと、世代をつなぐ要素の一つとなることを目指しています。
作品中の瓢箪やキャンバスは、島を歩き、遊び、祭りに出るような生活で得る自身の身体の了解の集積を、
いつかあった・ある(かもしれない)島の記憶の集合としてあらわしています。
Kanae Murakami / 村上佳苗
愛媛県大三島 出身
2011年 トーキョーワンダーウォール公募 トーキョーワンダーウォール賞 受賞
2012年 TWS-emerging189 村上佳苗 個展 「うみやまのあいだ」(TWS本郷)
2013年 今治市大三島美術館秋季企画展示「いのりのかたちーこの島に生きるものー」(今治市大三島美術館/愛媛)
2016年 第19回岡本太郎現代芸術賞 入選
2017年 今治市大三島美術館秋の企画展「石原七生×村上佳苗 潮綯い合す処」(今治市大三島美術館/愛媛)
2016年-現在 今治市大三島美術館 応接室にて常設展示(入替有り)